前を向く

5年前、私は主人の転勤で初めて地元を離れました。

生活はとても楽しく、充実していたのですが、どうしても人になじめず…

そのせいか仕事がうまくいかず、バイトを転々としてしまいました。

そして、強迫性障害の症状も色濃く出てくるようになります。

例えば、出かける前に何度も何度も家じゅうの施錠確認をする、仕事で作成した資料を何度も読みかえす…など。
施錠も資料も確認すればするほど何が正しいのか分からなくなります。

そして前に進めない。

毎日毎日仕事と仕事以外で、疲労困憊でした。

こんな辛い思いをしてまで働かないといけないのか…

そう考えたとき、ある行動に出ました。

まずはぼやっと、
「強迫性障害 仕事 辛い」
などのネット検索を。

そこから、強迫性障害にも保証があることを知ります。

それが障害年金でした。
簡単に言えば障害者がもらえる年金の事です。

基本はうつ病患者が対象らしいですが、私は若干抑うつも入っていたので、もしやと思い調べまくりました。

とはいえ、知識もないので、すぐプロの社労士事務所で無料相談をお願いすることに。

優しそうな女性だったので、とても安心しました。

様々、症状の質問をされましたが、この症状なら障害年金貰えますよとのこと。

手続きは、お金はかかりますが、自分ではできないし、負担が大きいと思ったので、すべて社労士さんにお願いしました。

帰り際、社労士さんが一言。

「障がい者手帳は取得予定ないのですか?」

正直私には縁のないことだと思っていたので、驚きました。

「私でも取得できるものなのですか?」

恐る恐る聞いてみましたが、障害年金を受給できれば比較的簡単に取得できるのだそう。

なんだか目の前が少し明るくなった気がしました。

結果、時間はかかりましたが障害年金も無事受給できることが決まり、障がい者手帳も取得できました。

何事も調べなければ分かりません。

税金は、勝手に徴収されてしまいますが、個人の得になることは誰も教えてくれない。

こんな保障があることも、私が受けられることも一歩踏み出さなければ分かりませんでした。

障害年金受給決定通知書が自宅に届き、社労士さんに伝えた時、

「本当に良かったです!」

と喜んでくれたことが、とても嬉しかったです。

生きにくいなと感じるときは、自分の心のSOSのサインです。

自分を救えるのは自分しかいないと今はよく分かりました。