アナログ

世の中のすべてのことを知れる訳はありませんが、自分はこんな事も知らなかったのかと思い知らされる時があります。

知らないことがあるのは当たり前なのに、それが恥ずかしい気がするのです。

今の世の中は、昔の人が何年もかけて調べるような知識でもすぐにネットで調べられる世の中です。

便利な分、きっと失ったものも大きいのではないでしょうか。

辞書で言葉を調べる時、たまたま見た他の言葉もついでに覚えたり、本屋で目的の本を見つけるついでに、好みの本に出会えたり、そんな出来事が少ないように思うのです。

新しい文化や機能は、便利でどんどん使うべきです。

でも、アナログなものにも良さはあると思います。

自分で苦労して調べた単語は忘れないように、何度も書いて覚えた漢字は忘れないように、努力は自分の中に残ります。

簡単に調べた単語は、明日には忘れてしまうかもしれない。

そう思うと、多少の負荷は大事なのだと思うのです。

便利なことはどんどん取り込んで良いと思います。

でも、例えば包丁を使えない人が、最初からキッチンバサミやスライサーに頼っていたら、ずっと包丁は使えないままです。

包丁を基本的に使える人なら、便利な道具は取り入れて良いと思いますが、まずは自分の腕を磨くのが最初かと思います。

あくまでも私の考えですが、まずは基本ができてから、便利な機能に頼るのが良いのかと。

日々のデジタル生活にアナログを少し加えてみることで、知れることもあるかもしれません。

古いことをバカにするのではなく、尊敬し、新しいことを敬遠するのではなく、学び、何事も柔軟に受け入れることが老若男女必要な気がします。

そうしたら、世の中はきっともっと良い世界になるのではないかと私は思うのです。